若杉原生林ハイク

原生林という言葉に魅せられて、自然保護部主催のハイキングに参加しました。 JR垂水駅で待ち合わせ、村上さんの乗用車に乗り込み、西に向かいました。

 加古川バイパス、姫路バイパス、播但自動車道を経由して中国自動車道にのり、山崎インターで降りました。 車は更に西に向かい、千種川にあたったところから北上し千種高原まで上りました。 スキー場の横を通りぬけ山の反対側に出るとすぐ若杉天然林の入り口でした。

 駐車場でなにやらイベントの準備をしているようなので中原さんが係りの人に尋ねてみたところ、西粟倉村主宰のハイキングイベントがあるとのこと。 コースも出発時間もイベントの計画とは合っていませんでしたが、特別に参加者名簿に載せてもらい、参加賞の温泉ただ券をいただきました。

  準備体操をして身支度を整え、杉林の中を歩くとすぐにぱっと明るい空間がひらけました。 そこは、落葉広葉樹が気持ち良く広がる渓流の谷間でした。 森全体が黄色く透きとおっていました。 ここは山歩きと言うよりは散策といった言葉かぴったりの場所です。 木々を観察し、綺麗な落ち葉を拾いながらかさこそ音をたてる道をゆったりと歩きました。 まだら模様のブナの幹肌がとても綺麗で印象的でした。

 ミズナラ、サワグルミ、トチノキ、ミズキといった雪の多い沢沿いに共通の木々も丁度よい間隔をお互いに保ちながらほうぼうに枝をのばしていました。 途中、東屋で休憩していると少し雪が降ってきました。 いつもより早いのでしょうか。 もう少し先を歩くと天然林の端に来たことがすぐわかりました。 山の反対斜面は、薄暗い杉林になっています。 杉林になっているところは鳥取県側で営林署の管轄だそうです。 昔は、自然の森が延々と広がっていたのでしょう。 わずかな範囲ではあっても、貴重な自然林を守り続けてこられた西粟倉村の皆さんに感謝します。

 出発点に戻るとハイキングイベントの方々がなめこ汁を配って下さいました。 あったかい汁は、いっそう若杉天然林の印象を良いものにしてくれました。 家に戻り、持ち帰った押し葉を整理するとカエデの種類だけでもコミネカエデ、ハウチワカエデなど9種類も確認することが出来ました。 改めて若杉の森の豊かさを実感できました。 また、別の季節にも訪れてみたいと思います。 (名児耶)

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