山行報告

            

          (参加者)  (CL.装備) 江本、(SL.記録) 黒田
                  (渉外)手崎ト、(会計)手崎ヨ、(4名)  黒田記
                    

1.山域

北アルプス 立山山系 立山―剱岳−立山(大汝山、雄山) 縦走 

2.行動記録 (交通手段:自家用車(手崎車)利用)

・第1日目 2003年10月3日(金)晴れ

朝6:15事務所出発-北陸道-立山IC 11:15-12:30ケーブル立山駅(車駐車)13:00-14:00室堂

-雷鳥平14:45 雷鳥沢ヒュッテ泊 推奨キャンプ場 雷鳥沢キャンプ場 (移動時間8時間30分)

・第2日目 2003年10月4日(土)曇のち雪

 雷鳥平5:00-別山乗越剱御前小屋6:50-7:50剣山荘9:00-一服剱9:30-前剱10:50-

平蔵のコル11:30-11:40カニのタテバイ12:40-13:00剱本峰(2998m)13:15-

13:30カニのタテバイ14:00-平蔵のコル14:30-14:45中食15:00-前剱16:00-

一服剱16:50-剣山荘17:20 推奨キャンプ場 剱沢キャンプ場 (所要時間12時間20分)

・第3日目 2003年10月5日(日)快晴のち曇

剣山荘7:30-9:15別山乗越剱御前小屋9:40-10:10別山10:15-真砂岳11:15-11:30中食

11:45-富士ノ折立12:20-12:50大汝山(3015m)13:10-13:30雄山13:50-14:30一の越14:40

15:20室堂平15:30ミクリガ池温泉泊 推奨キャンプ場 雷鳥平キャンプ場 (所要時間 8時間00分)

・第4日目 2003年10月6日(月)晴れ

 室堂平7:10-7:25室堂バスターミナル8:00-美女平9:00-9:10立山駅駐車場9:30

11:00富山にて中食11:30-富山IC北陸道-神戸16:30 (移動時間8時間30分) 

○自家用車使用時  台数: 1台、走行距離 830km往復、 タイヤチェーン:無し   

          道路状況:良好 道路は雪凍結無し

○概算費用 約40,000円/人 通行料18,000- 燃料10,000-(小屋に3泊 @9,500-×3泊) 

山行中の問題点、反省点、その他

・立山剱岳は10月に入ると降雪あり気温-2〜-5度 軽度の冬山装備の上 剱岳岩稜部登山は

RC技術必要8mm30m位のロープ持参 登山道一部凍結雪あり歩行は細心の注意要す

                                       

下山連絡(留守宅本部)

・三谷会長宅、2003年10月5日15時連絡済み

               報告者 黒田 ・ 2003年10月 7日 

             立山剱岳山行感想文(黒田記)

2003年10月3日〜6日北ア立山剱岳縦走、一度は登っておきたいと思っていた剱岳に今回9月

17日山行企画集会の後で、Eさん、Tさんと3人で飲み会にカン八へ、話が盛り上がり、Tさんの奥

さんも一緒に、4人で剱岳に登ろうということになった。

10月3日朝6時に事務所に集合、Tさんの車で北陸道を富山立山へ、立山ケーブルの山麓駅付近

の無料駐車場に車を止め、山行の用意、黒田は山小屋は2〜3人が1つの布団に寝ると聞いていた

のでテント寝袋食料等持参テント泊も用意してきたが車の中にデポし、3人とご一緒して今回は山小

屋に宿泊することに。貧乏の黒田にとって山小屋泊初体験。若い頃クラブや個人山行もテント泊か

避難小屋泊自炊ばかりで贅沢な山小屋に泊まった経験がないため、一応避難小屋泊のイメージで

エアマットやシラフカバー、テントシューズ等を持参したが、山小屋は蛍光灯が各部屋付いてストー

ブもあり旅館みたい、こんなのが山の上や中にあるんだと再認識した。あんな豪華な設備をすると一

般の人が手軽に山に入って来て困るなと思った。事実山小屋では高齢者のおばあさん達が多くて若

い人や勤労者はほとんど宿泊していない。テント泊より荷物が軽くてすみ、Eさんは山小屋での宿泊

に慣れておられるようで不慣れな黒田より随分荷物が軽いようであった。やはり今は貧乏所帯の黒

田は荷物が重たくて歩行速度遅くても、若い頃からのテント宿泊愛好派です。

10月4日朝5時雷鳥沢ヒュッテを出発、剱岳山頂を目指す、8時前に今日の宿泊宿剣山荘に着く、今

日の山行に不要の荷物をデポして、9時出発 一服剱9時半 前剱11時前平蔵のコルを過ぎ、難所

のカニのタテバイへ、気温が氷点下-2℃岩稜はやや凍ってつるつる、完全にセルフビレイをして慎

重に岩場を上がる。

ロープ8mm30m用意し持って来たが要らないであろうと話し合い車にデポ、現地では6mm10m持

参。Tさんの奥さんは余りRCの経験が無い。でもがんばってTさんとEさんのサポートで段階を踏んで

上がって行く、黒田はラストの位置にいたので岩の途中で30分程待機、山では一番経験の薄い人に

合わせる。1時間近くかかり難所を通過し、13時前剱本峰2998mに到着。やったー。

カニのタテバイのあたりから天気が少し悪くなり小雪でガスって来る。頂上では視界10〜20m、頂上の

祠に参り、登頂の写真撮影をすませて下山にかかる。さらに天候が悪くなり雪が降って来る。カニのタ

テバイ、ヨコバイに来る頃には岩に雪が積もり足場が滑りやすい。岩部下りはセルフビレイを完全にし

、今度は黒田から下降する30分程余計にかかり岩稜部の難所を通過する。ガスって遠くのルートは

見づらく、ルートファインディングの能力を問われる。細心の注意で雪と岩の下山ルートをたどる。うっ

かり滑ると谷底だ。確認は出来てないが昨日剱本峰で女性が滑落し死亡したと山小屋の風呂で話を

聞いていた。実情が身をもって理解出来る。剱岳は険しい岩稜の山だ。絶対滑落しないように足場を

確認しながら慎重に下山する。さらに雪が降ってきてルートがガスり、両側の沢に入り込まないよう、西

風が強いので出来るだけ稜線の東側やや下を歩行する。

前剱は下部を通過し確認出来ずに通過。時間も16時を過ぎ夕暮れ間近、17時前に一服剱前にた

どり着く、丁度、登山道に雷鳥が出て来る。写真を撮るほっとするひとときだ。

17時までに下山すると山小屋に伝えて出かけたので、17時を過ぎ下山遅れぎみとなる。黒田が先に

急ぎ先行して小屋に向かう、丁度心配された山小屋のパトロール要員の人達が、無線機をもって出ら

れた所に出会い、早速山小屋へ無事下山と無線連絡。無事で良かったと山小屋のオヤジの返事が

聞こえた。17時20分山小屋着。夕暮れ間近。雪で衣類は濡れ湿っけていた。15分後位で全員共下

山。雪と気温低下で登山道が凍りつき、ガスってルートも判りにくく下山に思わぬ時間がかかってしま

った。今後の反省材料にしたいと思います。

10月5日昨日の雪はやみ、風はあるが快晴の天候、剣山荘を7時半に出発、別山乗越剱御前小屋

に着く、EさんとTさんの奥さんは雷鳥沢を下り、Tさんと黒田は別山-富士の折立-大汝山-雄山の立

山連峰縦走ルートをたどることにする。快晴だが風は強い、時に別山から大汝山までの縦走路は昨

日の雪が積もり、持参していたアイゼンを付ける程では無いが2〜5cmほど積雪がある。稜線上なの

でまともに西風を受け風が強くヤッケ必要、大汝山からは雪も無く、風もやさしく快適な縦走となる。T

さんも来たかった山か意欲十分で縦走されていた。大汝山(立山連山の最高峰3015m)からは黒部湖

や黒四ダムがよく見え、遠く穂高や槍、日本の高山がみんな見渡せる。すばらしい展望でした。山の

良さを味わう。

雄山に13時半前に到着、しばらくすると反対側からEさんが登ってこられた。室堂から2時間の行程を

1時間ほどで登って来たと言っておられた。超特急ET号だ。雄山神社も9月いっぱいで冬支度、神

主も下山し、神社のお社はしっかり雪対策済みである。3人で記念撮影後、室堂へ下山しミクリガ池温

泉館に宿泊、温泉に入浴、豪華な旅館みたいで夕食に小鍋も付いていた。2日間の剣岳登頂と立山

縦走を祝い生ビールで乾杯する。今日の立山連山縦走は積雪凍結あり、登山シャツだけの軽装の

人、ジョギングシューズの人が雪で滑りながら危なっかしく縦走し、非常に危険なことだ。山をあまく見

ないで欲しいと思う。

10月6日朝 立山ホテルでコーヒーを飲み、宿泊者と同じ金持ちの気分を少し味合った。高原バスで

弥陀ヶ原を下る、紅葉を見る。立山の上の方は薄雪景色、中程は紅葉、下界はまだ緑豊かだ。

3000mの高度差の景色の違いを数時間で味えた。Tさんの奥さんもがんばって雪と氷の10月の剱岳

をよく登頂されたと思います。それぞれまた新たな経験を積み、山の思い出を胸に元気で帰神。同行

して頂いた方々に色々とお世話になりました。(黒田記)