新雪ラッセルに勝てず撤退
7日朝樽見駅で下車する。駅構内ですでに膝までのラッセルには驚く。朝一番のバスで能郷村に向かう。バスには我々4名のみ。バスの運転手さんの助言、「この雪では能郷村のお宮さんにテントを張って酒もりでもしておくのが無難だ」と。笑いながら聞き流し林道に向かう。400-500m林道を進むとすでに大腿から腰までのラッセルとなる。雪は重くなかなか前進できない。林道でも傾斜のきついところは胸までラッセルとなる。150m進むのに20分ほどを費やす。1km前進するのに2-3時間を費やす。山の斜面から小雪崩が頻発している。登山口まで林道は5-6kmもある。7日は登山口まで2kmほど残しテント泊となる。8日、なんとか登山口までは、と考え出発する。しかし斜面でのラッセルは間違いなく胸より上になる。この積雪では、縦走は言うに及ばず、能郷白山ですら登頂できない事は明白である。登山口までのラッセルは単なる意地だけ、何か不毛に思えてくる。そう思ったとたん力が抜ける。不毛な意地は捨て撤退することにした。撤退時も昨日のトレースは新雪で消え気の重いラッセルを黙々と続ける。
林道ラッセルに終始した忘れられぬ山行となった。帰路、同じバスの運転手さんの最初の質問、「白山に登頂してきたかね」、返す言葉が見つからなかった。
記録
2004、2/6〜2/8
メンバー:北口(CL)・三谷・坊垣・杉田
2/6
11:35 大垣駅集合 駅ビル商店街シャッター前にテント張るが追い出される。
12:30 駅通路下の軒先に空いているとこを見つけ、テントを移動し就寝。
2/7 曇りのち雪
5:00 起床
6:00 大垣駅発。(樽見鉄道)
進むにつれ車窓からの雪景色がどんどん深くなる。
7:00 樽見駅着。駅一歩出ると膝までの雪。
7:20 バス発。運転手さんに“お宮さんの前でテント張って酒でも飲んでた方がいいんでないの”と言われる。今年になって初めての客だそうだ。(多分この時間帯では)
7:40 能郷部落着。
7:45 発。10分くらい歩くと除雪なくなる。
8:30 わかんつける。能郷谷に沿った林道を歩く。雪が深くなる。雪が全然しまってなく腰まではまる。ひたすらラッセルするが、遅々として進まず。
15:00 雷がなって降雪はげしくなる。
15:20 沢出会い付近にテントはる。湿雪でテントべたべたになる。
21:00 就寝。雪はげしくふる。
2/8 雪のち曇り
5:00 起床。昨日のふみあとがすっかり消えている。
8:15 出発。昨夜で40cmくらい降っている。
不毛やなー、リーダーが言い出す。(登れる見込みがないのにラッセルを続けること)皆そう思ってい た。
9:05 引き返す。
12:10 村はずれ着、わかんはずす。
12:40 能郷部落着。ちょうど来ていたバスに乗る。運転手さんより大長山のニュースを聞く。
13:00 樽見駅着。
・大垣〜樽見 60分 830円・樽見〜能郷部落 バス 約20分 380円
どうだどうだの雪に参りましたの山行でした。 杉田