山行報告書

1)山域: 乗鞍岳

2)目的: 山スキー

3)日程: 2005年3月19日(土) 〜 3月21日(月)

4)参加者:名児耶(L)、河合、増田 計3名

5)行動記録:

2005年3月19日(土) (車移動5時間、名児耶車)

時間

場所

説明

20:00

西宮

阪神−名神−中央:松本IC−R158、全線通して道路上に積雪なし

01:00

乗鞍高原スキー場

乗鞍高原スキー場の休暇村駐車場手前の少し奥まった駐車場にテントを張って寝る。 次々に車が入ってくるため音や光が気になり何度か目が覚めた。 駐車場横の雑木林の中にテントを張った方が良いと思う。

2005年3月20日(日) 晴れのち雪、風なし (スキー練習8時間、登り10m)

時間

高度

説明

8:00

スキー場

快晴の中、ゲレンデでスキー練習をする。 最終リフトから多くの人が位ヶ原方面に出かけていた。

16:00

2000m

練習を切り上げて車からリュックを持ち出し最終リフトより少し上でテントを張る。 リフト降り口より見える場所にテント設置しようとするとスキー場のパトロールの方に雪上車との接触事故等と防ぐため、上の方に張るように指導された。 テントに入った頃より雪が降り出した。 携帯電話で天気図を調べるとちょうど気圧の谷の通過中だった。 明日はまた移動性高気圧に覆われる為、本日と同じ快晴が予想された。 夕食を取って7時半頃に就寝。 

2005年3月21日(月) 快晴、山頂付近は強風(行動11時間、登り1025m、下り1425m)

時間

高度

説明

4:00

起床。 夜間はずっと雪が降り続いたが朝より快晴、夜間積雪は20cm程。 

6:30

2000m

朝食後、テントは設置したままにして寝袋等はおいて行く。 シール登行。 途中、3パーテイーほど降りて来たが2200m付近よりトレースがなくなる。位ヶ原手前の急斜面が昨晩の雪で深くなっており、スキーが持ち上がりにくくなった。 スキーを外してラッセルする。 位ヶ原に到着すると紺碧の空の下に真っ白な摩利支天岳、剣ヶ峰が座っている。 右に見える前穂北尾根、奥穂吊尾根の鮮やかなラインがとても美しかった。 風が強く雪が舞う中を進む。

11:30

2760m

肩の小屋に到着。 スキーをデポしてアイゼン、ピッケルで登る。 初め朝日岳中腹を夏道通しにトラバースしようとしたが雪が深い箇所が不安定そうなのでそのまま朝日岳を直登して剣ヶ峰に向かう。

12:30

3026m

剣カ峰到着。 素晴らしい展望。 御岳、南ア、中ア、北ア穂高連峰、白山連峰が見えた。 位ヶ原に他パーテイーの人々が見えるがみんな剣が峰には登らないようだ。 小休止後、下山する。

13:00

2760m

肩の小屋。 スキーからシールを外して滑降開始。 天気が良いせいか雪が重い。 圧雪気分で滑り始めたがターンできずに大きくこけてしまった。 人のトレースを追いかけて位ヶ原の端でツアーコースを外してしまう。 林道沿いに滑ってしまった。 GPSで位置をチェックしたところ後でコースに戻れそうなのでそのまま進んだ。 トレースが先に見える小屋まで続いていたので恐ろしげな斜面をトラバースして小屋まで行ってみる。

14:00

2400m

位ヶ原山荘付近。 この地点で樹林帯が横たわっていてツアーコースに戻る事が難しいことがわかった。 そのまま林道を滑ってスキー場に帰ることにする。 積雪と思った以上の緩勾配でスキーがなかなか滑らない。 道と道をつないで林の中を行くが疲れた足ではうまく制御が出来ない。 シールをつけて滑りにくくしてから何とか木にぶつからない様に滑りおりる。

16:30

1900m

やっとスキー場の中腹に到着したが、既にリフトが止まっていた。 100mほど登り返してテント類を回収。 ゲレンデ整備中の雪上車と接触しないようタイミングを見計らって滑り降りる。 

17:30

1600m

駐車上到着。 お疲れ様でした。 

 

時間

場所

説明

19:00

乗鞍高原スキー場

下山後、湯けむり館で白濁の湯につかり疲れを取った後で出発。

1:00

西宮

到着

 

 

 

6)今回の学習点

 *      やはりトレーニングの継続が必要。 ここ2ヶ月程、通勤先が代わり自転車トレーニングを怠っていた。 その結果、今回の山行では体が予想以上に疲れてしまった。 他のメンバーを危険な状態に巻き込まないためにも事前の体力トレーニングはとても大切。

*      林道は要注意。 林道をトレースするとところどころで急斜面のトラバース箇所が出てくる。 雪の状態が悪ければ雪崩がおきてもおかしくない。 急斜面箇所に出くわした時は木々が込み合っていても樹林帯を行くことも考える。

*      人のトレースをあてにしない。 今回は人のトレースを追いかけて予定のルートを外してしまった。 特に下りはこまめに位置確認をしてルート修正することが大切。 疲れていると位置確認も怠りがちなのでやはり体力が先ず必要だ。 また、スキーは下降速度が速い為、一旦道を外しても登り返すことが億劫になってしまいがち。 スキー下山中こそこまめな位置確認が必要と思う。

 7)感想

 今回、道間違いで下山が遅れてしまったが、メンバーに恵まれたこともあってとても良い経験になった。 山ではトラブルがつき物だ。 いろいろなトラブルを経験しておけばより難しい状況下でも心に余裕が生まれる。 そして何よりもトラブルを克服する過程が山登りの醍醐味のひとつだと思う。  トラブルを克服した後だからこそ下山後の満足感も増す。 トラブルを求めて、また、山に登ろうと思う。