約一年ぶりの雪彦山だった。 井谷さんの紹介で登山口より林道を更に上がり、東屋があるあたりに車を停めた。 車で登る途中、大天井、不行岳、地蔵岳の岩場が大迫力で出迎えてくれた。 須磨労山の方々の薦めもあり、今回は、初めて三峰に行ってみることにした。 なるべくフリーで登れそうな東稜ルートを選んでみた。 全体的にホールドは、しっかりしていたが、緩いハーケンが随所にあり、思い切って登れず、ところどころA0で登った。 三峰の頭から少し行くと不行沢へ下降するための懸垂地点があったのでそこからクライムダウンした。 沢を少し上がり、コル付近でルートを見つけた。 不行岳東稜を登る予定だったが、どうも南東壁ルートだったようだ。 1ピン目までが遠いのでザックを降ろしてクリップしたあとでザックを取りに戻ろうと思っていたが、その先も思ったよりも厳しそうなので更に2ピン目、3ピン目まで登ってしまった。 井谷さんの提案でそのまま登らせてもらいザックは後で吊り上げた。 更に2〜3級の斜面を2ピッチほど登り、不行岳の頂上からコルに出て、大天井岳に移るあたりでもう一度ロープを出して樹林帯を抜けた。 抜けた先は、大天井岳頂上だった。 秋の風を感じながら気持ち良いクライミングを楽しめた。 

名児耶 記