恐竜カンテをリードする  
核心部
   ダイヤモンドフランケ
  

山行報告書

神戸勤労者山岳会

 

1.参加者

              大石、中原、渕上(甲山労山)、吉谷(須磨労山)

2.山域・ルート

              甲斐駒ケ岳赤石沢ダイヤモンドAフランケ赤蜘蛛ルート

3.交通手段  

 

4.行動記録

 <入山日20081011日  下山日  年1014日>

第1日(1011日)  

              三宮800830西宮北口−名神−中央道−伊那IC−戸台(泊)

 第2日(1012日)  

戸台7:358:30北沢峠−9:10仙水峠−12:15甲斐駒ケ岳−13:30黒戸尾根8合目−下見−15:30七丈小屋テント場(泊)

 第3日(1013日) 

テント場5008合目岩小屋−下降−7:00取付き810−赤蜘蛛ルート登攀−1140大テラス−1600終了点−16:20Aフランケ頭の岩小屋−8合目−テント場(泊)

 第4日(1014日)

              テント場545−甲斐駒ケ岳−仙水峠−1015北沢峠−戸台−2130西宮北口

 

5.山行中の問題点・事故に繋がる要因

a)予定のルート・日程で行動出来たか 予定ルートをはずれた場合あるいは日程が異なった場合はその理由           

              予定どおり。

 

b)事故に繋がりそうな要因(ヒヤリハット)が発生したか 発生した場合は具体的に記す

              なし

 

c)パーティーで山行中の事故に繋がる要因について山行後検討したか 

              反省会実施。

 

6.その他ルートに関する情報・気がついた事など

l         赤蜘蛛ルートの取付きへは、8合目の岩小屋からAフランケの頭の岩小屋まで約20分。Aフランケ頭の岩小屋の手前からフィックスロープを頼りに下降して更に約40分かかる。ルートは概して悪い。

l         ルートのハイライトである2ピッチ目のジェードルは40mのフリークライム。小川山レイバックの34倍ほどの長さがある。ジャミングとレイバックで登るが一気に登ると途中でパンプしてカムのセットに苦労する。

l         6ピッチ目の核心部のピッチは40m、その内20m程が1.0以下のカム、エイリアン、ナッツを使った人工となる。

l         その他の人工ピッチは、総じて残置ピンの間隔は遠い。アブミの最上段に乗ってようやく届くか、もしくは届かないピッチが多い。

 

甲斐駒ケ岳赤石沢源頭部に位置するダイヤモンドAフランケは花崗岩の大岩壁である。入山にまる一日かかり更に取付きまではルートファインディングとフィックスロープを頼りに急峻な下降路を伝っていかなければならない。しかしたどり着いたそこには長いアプローチを補って余りある美しく息を呑む見事な岩壁が屹立している。

今回登った赤蜘蛛ルートは、クラックのフリークライムとナチュラルプロテクションを使った人工登攀のピッチを核心部に持つルートで、紅葉の中僕たちだけの静かなクライミングを楽しむことができた。

大石さんは、入山前は登れるかどうか不安だったと後で言っていたが、つるべで登り、課題もいくつかあったが、恐竜カンテを越えていくピッチは安定していたと思う。これからもこれまで以上に意欲あるクライミングを追及していってもらいたい。ともあれ、訪れるクライマーも少なく、山深い山岳地域で体力と技術を駆使して自分たちだけのクライミングを追求したいクライマーには絶好の目標となるルートだ。

 

報告者氏名 中原   2008年 1016



         山行記録(中原さん) Word版です。             山行記録(大石さん) Word版です。



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