山行報告書

神戸勤労者山岳会

 

1.参加者   大石  L:Y氏(須磨)、N氏(春風)、K氏(垂水)  

 

2.山域・ルート  北アルプス 涸沢岳西尾根〜奥穂高岳

 

3.交通手段    車  

 

4.行動記録

 入山日 2009年 3月 20日  下山日 2009年 3月 22

第1日 新穂高温泉駐車場9:00 → 穂高平小屋1015 → 白出沢出合1155 → 西尾根取付1200 → 1900m付近1355 →2200m付近テン場1600 

 

 第2日 2200mテン場出発610 → 2400m付近655 → 蒲田富士ピーク830 → プラトー通過900 → F沢のコル905 → 涸沢岳頂上付近1100 → 白出のコル1115 → 鉄梯子通過1130 → 奥穂高頂上1215 → 白出のコル1300 → 涸沢岳頂上付近1340 → F沢のコル1450 → プラトー分岐1540 → 2200m付近テン場1630

  

 第3日 2200mテン場出発610 → 西尾根取付730 → 穂高平830 → 新穂高温泉駐車場930 

 

5.山行中の問題点・事故に繋がる要因

a)予定のルート・日程で行動出来たか?

 予定ルートをはずれた場合あるいは日程が異なった場合はその理由

   

テン場は2400m地点を予定していたが、出発の時点で降雨が激しく、雨の中を行動することで衣類・装備が濡れてしまい、その後の山行への影響も考慮し、雨が上がるのを待ち出発時間を遅らせた。その結果、予定していた2400m地点に到達せず、2200m地点をテン場とした。

 

b)事故に繋がりそうな要因(ヒヤリハット)が発生したか?

 発生した場合は具体的に記す

   

   メンバー2名がピッケルを落とし、雪面に流してしまうハプニングがあった。1件目は岩稜通過時ピッケルが手から離れて数メートル落ちたが、幸い後続のメンバーが回収することが出来るところに止まっていて回収できた。2件目は雪面下降中、山側のアイゼンに体重をかけた雪面が滑りスリップした。ピッケルを持っていた手が冷たかったのでピックからシャフトに持ち替えていたため、とっさにピッケルで停止できずに手とアイゼンでスリップを止めるためにピッケルを放したとのこと。ピッケルは十数メートル流れたが、これも回収可能なところに留まっていたので、先行していたメンバーが回収した。  

   

c)パーティーで、山行中の事故に繋がる要因につき、山行後検討したか?

  

   ピッケルの携帯方法について検討する必要ありと思われる。

 

6.その他、ルートに関する情報・気がついた事など

 

   *今回同時期にこのルートに入ったのは私たち兵庫の2パーティーと同じ2200m地点で幕営した若者2名のパーティーだけだった。尾根にはトレースは無く、赤テープを目印にルートをとって進んだ。

   *樹林帯では、雪は硬そうに見えて実は中がボソボソで、木や岩の周囲には深い落とし穴があり、みんな何度もはまって危険なほどだった。

*この時期の穂高は初めてだが、例年に比べ雪は少なかったようである。気温も高く、出発日、下山日ともに雪ではなく降雨にあった。奥穂へのピストンの時、雪は早朝にはクラストしていたが、午後にはスノーシャットをしていてもアイゼンに雪が団子になって滑りやすく、傾斜の強い斜面の下降では緊張した。

   *蒲田富士の岩稜は残置ロープ、懸垂の支点があったが結局ロープは出さずに進んだ。滑落したらどこまで落ちるか…どこまでも滑っていきそうで緊張した。

*奥穂までのピストンは風が強く稜線は雪煙が舞っていたが、空は真青でお天気に恵まれ、奥穂の頂上からの360度の展望はすばらしく、今まで見たことが無かった槍穂の縦走路や滝谷のすばらしい景色を堪能した。 

 

 

報告者氏名 大石  2009325

 

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