1参加者
西(CL)、長野
2山域・ルート
裏銀座 烏帽子岳・野口五郎岳・水晶岳・赤牛岳・読売新道へ
3交通手段
バス・タクシー
4行動記録
5山行中の問題点・事故に繋がる要因
6その他ルートに関する情報・気がついた事など
軽量化のため、シュラフを諦めダウンなどで代替したが、特に問題はなかった。
信濃大町からタクシーで登山口まで¥8,000。相乗りの調整にはタクシー運転手も協力的。水はどこも1リットル200円。
天候によっては、水晶小屋では水の補給は難しいようである。温泉沢ノ頭付近には雪渓が残っており使用可能であった。
赤牛岳頂上付近にもビバークした後が2,3箇所あった。
奥黒部ヒュッテから「平ノ渡」までは昭文社の地図では3時間とあったが、基本2時間で大丈夫。1本道で迷うことはない。
ただ梯子のアップダウンで悪路のため注意は必要。朝1番の船に乗る必要があったので、暗い中歩いたこともない道を限定された時間で歩くのが不安だったので、
「針ノ木避難小屋」を利用し前日に小屋まで行くことにしたが、翌日は朝から雨だったので正解だった。帰りは信濃温泉郷でバスを途中下車し、温泉に入り帰路についた。
今回のコースは前から行きたいと思っていましたが、スタートのブナ立て尾根は北アルプス三大急登の中でも
傾斜と標高差どちらも最大であり、途中水場が無く、下山路の読売新道は長いうえに悪路で、なかなか実行に移す勇気がありませんでした。
そんな時にNiさんからお誘いを受け、同好の士に巡り合えたようで、即OKの返事をしました。最初Niさんは2泊3日を考えていましたが、
私には無理なので、3泊4日にしてもらいました。生憎4日間とも雨模様でしたが、その割には眺望は良く、稜線からは遠くには槍、
後立山、剣、眼前には針の木、薬師、雲ノ平などを見ることができ、満喫とまでは行きませんでしたが、
それなりに夏山を味わうことができました。悪路で評判の読売新道は終始、黒部湖を見ながらの下山路で、
上高地を見下ろしながらの重太郎新道に似ており、好きになりました。今回のテーマはゆっくり、
まったり山時間に浸るというものでしたが、一日の行動時間が11時間程で、私にはまったりなどとは程遠くハードなものでした。
特に三日目の奥黒部ヒュッテから平ノ渡まではコースタイム2時間の水平道ですが、20個程の梯子のアップダウンがあり、辛かったです。
読売新道を下山中に何組かの対向者に会い、この水平道の様子を聞きましたが、皆、異口同音に二度と来たくないと言っていました。
水平道とはいっても、上りの梯子の数は対向者の方が2倍くらいあり、読売新道は決して登りには使いたくないと実感しました。
今回は、軽量化を図り、シュラフカバーと、エアーマットではなく、サーマレストでの初の3000mの稜線でのテン泊でしたが8月なら十分
耐えられることが分かったことは収穫でした。
長野 記
奥深いこのルートをぜひ歩いてみたいと思っていた。
去年の夏、薬師峠から見た水晶岳のかっこ良さと、秘境といわれる赤牛岳とエスケープルートのない長い悪路の読売新道に魅かれた。
水晶岳までは、結構登山者もいたが、水晶岳を過ぎるとめっきり少なくなる。
生憎4日間とも雨具を着っぱなしの縦走になってしまったが、お天気が悪い割には眺望はよく、水晶小屋に向かう稜線からはりりしい
槍ヶ岳が全貌をみせ、念願の赤牛岳からは、白馬岳や唐松岳、鹿島槍、それに形の良い笠が岳も姿をあらわし、薬師岳を間近に見ることが
できた。本当にすっぱり奥深い山に呑み込まれた気分だった。読売新道はやはり手ごわく、本当に奥深いところに来ているんだと感じると
共に、「やっぱりこんなところは、何度もこれないなぁ・・・」と思わずにはいられなかった。
でも水晶岳も赤牛岳も本当にいい山だった。また行きたいと思う。今度は夏の真っ青な空と夏雲の下で思いっきり伸びをして、
まったりしたいと思う。そんなまったりコース考えなくては・・・・。