山行報告書

神戸勤労者山岳会

 

1.参加者

   大石(講師)、島田、生田(受講生) (他 講師9名 受講生7名)

 

2.山域/ルート

   兵庫県連 中級登山学校

   北アルプス/ 剱岳合宿(八ツ峰 6峰各フェース登攀、源次郎尾根縦走)

 

3.交通手段

   公共交通機関(バス・電車・ケーブルカー等)

 

4.行動記録

<入山日 2009 813日。  下山日 2009 816日>

 812日 夜 新大阪〜室堂(高速バス)

第1日(8/13) 室堂〜雷鳥沢〜雷鳥坂〜別山乗越〜剱沢キャンプ場(テント泊)

 

 第2日(8/14) 剱沢キャンプ場〜長次郎谷出合〜八ツ峰 6峰取付

      〜パーティ毎に6峰 C又はDフェース登攀〜56のコル〜長次郎谷出合い

      〜剱沢キャンプ場

 

 第3日(8/15) 剱沢キャンプ場〜終日パーティ毎に行動

      ・源次郎尾根取付〜源次郎尾根縦走〜剱岳〜別山尾根〜剱沢キャンプ場

      ・長次郎谷出合〜八ツ峰 6峰取付〜AまたはDフェース登攀

       〜 剱沢キャンプ場

 

 第4日(8/16) 剱沢キャンプ場〜別山乗越〜雷鳥坂〜雷鳥沢〜室堂〜帰神(バス・電車)

 

5.山行中の問題点・事故に繋がる要因

a)予定のルート・日程で行動出来たか?

 予定ルートをはずれた場合、あるいは日程が異なった場合はその理由

  ・初日は雨天の中の行動となった。

   当初は、剱沢キャンプ場到着後に雪渓上での訓練を予定していたが、中止とした。

  ・2日目の登攀ではDフェース 久留米大ルートを予定していたが、前日の雨により

   岩の状態が悪く、途中のバンドより富山大ルートに変更した。

  ・Cフェースは非常に人気が高く、順番待ちの状態が継続した。

   ルートによっては取付到着後も数時間待たなければ登攀ができず、キャンプ場

   へ戻るのが夜になるパーティもあった。

 

b)事故に繋がりそうな要因(ヒヤリハット)が発生したか?

 発生した場合、具体的に記す

  ・登攀中、先行パーティが落石を起こし、途中で粉砕した岩がリード・ビレイヤーに

   降り注いだが、幸い、ヘルメットのへこみやかすり傷程度で済んだ。

   また、後続のパーティがザックの固定を怠ったことによりザックを落とすトラブル

   も起こしていた。

   共に同行者の引き起こした事例では無いが一つ間違えば大きな事故に繋がる内容

   である。

   岩の状態の確認やザックの固定等、基本的な内容であると思うが、他山の石として

   今後の自分の登攀でも注意を怠らないようにしたい。

   

c)パーティーで、山行中の事故に繋がる要因につき、山行後検討したか?

 

6.その他、ルートに関する情報・気がついた事など記す

  ・お盆休みで入山しているパーティも多く、人気のある登攀ルートは順番待ちが

   ひどい。大学山岳部の合宿もいくつか入っており、登攀順が遅くなるとどんどん

   待ち時間がかかってしまう。早めの行動を心がけたい。

  ・雪渓が例年に比べ少ないとの事。日々、シュルンドやスノーブリッジの崩壊が進む

   のが目に見え、通行に注意を要した。

   また、キャンプ場から取付まで急な雪渓やガレ場を3時間程度かけて歩く必要が

   あり、12本爪アイゼンとピッケルの持参および、雪渓歩行技術の習得は必須。

  ・登攀後、XYのコルへの下降は非常に急であり、クライムダウンよりも懸垂下降が

   確実である。

   ただし、ほぼ50mいっぱいの懸垂となる為に、50mロープ2本は必要と思う。

   (中間支点があり25m2回とできるような情報もあるが、詳細は不明)

  ・3日目の登攀・縦走の後、テント場にて別途来ていた神戸労山パーティから力水

   の差し入れを頂き、大変おいしく頂いた。多謝。

 

 

報告者氏名 生田 2009年 818