山行報告書

神戸勤労者山岳会

1.参加者

大川、島田、生田、宮島

2.山域・ルート

北ア/剱岳( 池ノ谷、三ノ窓、チンネ中央チムニー、北方稜線、早月尾根)

3.交通手段
 

4.行動記録
<入山日2012年8月11日 下山日2012年8月13日>           
8月10日(金) 三宮21:00発 翌2:40着馬場島荘(仮眠)
8月11日(土) 馬場島(H760) 6:00―7:48雷岩(渡渉)―9:40小窓乗越―10:16池の谷出合―雪渓―12:00二俣―16:00三の窓(H2650)幕営
8月12日(日) 4:00起床5:15―5:35取付6:00―9:00チンネの頭10:00―池の谷ガリー―11:30三の窓12:00―14:40剣岳15:00―17:15早月小屋幕営
8月13日(月) 早月小屋4:20―7:20馬場島荘―温泉10:50―18:00三宮
5.山行中の問題点・事故に繋がる要因
 
a. 予定のルート・日程で行動出来たか 予定ルートをはずれた場合あるいは日程が異なった場合はその理由
・事前の天候判断で、期間中天候の変動が激しく、期間の後半に向かい悪化の予想であったので、登攀に1日かかるチンネ左稜線は中止し、天候の状況を見ながら、中央チムニーに挑戦することとした。
b. 事故に繋がりそうな要因(ヒヤリハット)が発生したか 発生した場合は具体的に記す
・池ノ谷左俣の雪渓を登攀中、パーンとピストルのような音があった後、小窓尾根側から直径50p程の岩が回転しながら落ちてきた。
 幸いガスが晴れていた時で、また音発生時に宮島さんが上部を確認し落石を発見したため、対応できた。
 岩は我々の約15m左側を通り過ぎて落ちていった。
・池ノ谷の雪渓が終わり三ノ窓までは、非常にザレた急斜面の登攀で、ルートも不明で、落石を誘発し易く、危険な場所であった。
 通過に非常に苦労した 。
・池ノ谷ガリーではチンネ西斜面から落石があった。西斜面からは離れて歩いたほうが安全と思う。
・北方稜線のルート上で、大川が50p程の正方形の岩をホールドとして手を掛けて登った後、その岩がはがれ、大きな落石を誘発してしまった。
 下は幸い登山ルートでなかったため、事故は発生しなかった。
・中央チムニートラバースルートを登攀中、ルートが分からずランアウトし、元のルートに戻るのが難しかったが、なんとか戻れた。
c. )パーティーで、山行中の事故に繋がる要因につき、山行後検討したか?
・登攀中落石を誘発しないように、細心の注意を払いながら、岩を引っ張るのでなく、「押し殺し」ながら登る事。また出来るだけ浮石に足を置かない事。                  
6.その他、ルートに関する情報・気がついた事など記す
(大川)

・剣岳のバリエーションルートに来る度、落石に合う。危険な場所では「落石が何時起こるかも知れない」という緊張感を維持しながら行動することが必要と思う。
・今回は事前にメーーバーで十分なトレーニングと打合わせを行っていたため、ほぼ予定通り山行を行うことができた。メンバーの協力と事前準備のおかげと思う。
・山行を通じて、メンバーのレベルが上がってくることが、刺激となった。ありがとうございました。

(島田)

・今回は、全国的に天候が不順な中での計画で、若干不確定要素が心配されたが、結果的には、天候に恵まれ、
 また、計画変更があったが予定通り完遂し、非常に充実した内容だった。これも、全員そろっての事前トレーニング、ミーティングを繰り返してきた結果だったと思う。

(生田)

・厳しい山行でしたが、充実した内容と達成感にすごく満足しています。

(宮島)

・荷物の重さとガレ場でいままでで一番厳しかったように思います。ありがとうございました。

チンネ全景 剱岳山頂
チンネに立つ生田

報告者

大川  2012年8月15日