至仏山〜平ヶ岳

杉田

 一昨年の春に越後三山の縦走をした時、中ノ岳・越後駒ケ岳の山頂から、南の方に雪をベッタリつけた平たい山がドーンと見えた、平ヶ岳だった。Bさんが、きれいなとこだと言っていたので一度行ってみたいと思っていた。今回あまりむずかしくなく春山らしい山域を、ということで至仏山から平ヶ岳を計画した。

 昨年の記録等で至仏山の北斜面はヤブが出ていた、とあったが案の定今年もヤブがお出ましになっていた。はまってしまうと頭までもぐってしまうヤブだった。至仏をこしてススヶ峰付近から振り返ると、雪の残っている斜面をあちこちと選んで降りたらヤブをよけられたのにと思ったが、山の上からはわかるはずもなかった。後は雪の稜線を快適に歩けた。

 平ヶ岳頂上はだだっ広い雪原で、前の週に雪が降ったためか真っ白のきれいな山だった。我々の他1パーティーが来ているだけで、そのパーティーが帰った後は我々だけになり、雪面をあっちこっちと歩き回って1時間以上も遊んだ。登ってくる時はホワイトアウトに近い状態だったが、頂上付近より上は快晴で360度の展望が楽しめ、下を雲海が流れていた。北の方には中の岳・越後駒ケ岳がそびえ、左手には巻機山から丹後山にかけての稜線が、右手には会津駒ヶ岳から会津朝日岳への稜線が延びている。行ってみたいとこが次々と出てくる。

 ススヶ峰下の稜線から伸びる支尾根は、尾瀬ヶ原から平ヶ岳へ直行するのによく使っているルートらしく踏みあとがあった。もう少し雪がとけると川を渡れなくなるところが数箇所あってラッキーだった。平ヶ岳から丹後山付近への縦走はシブイ山の人気ルートらしく、丹後山から来たという数パーティーと会った。皆中年のおじさんおばさん達だった。

今回GWの前半だったことで、人気ルートの割には人が少なく、春山らしいゆったりした山行が楽しめた。渉外をまかせたらこの人の右に出る人はないと思うBさんのはからいで、大阪からぐるっと東京廻りでJRを利用したおかげで安くついた。メンバーがしっかりしているとリーダーが楽(その反対か)だという見本みたいな山行だった。

行動記録

感想