「雲の上は、猛吹雪 (;´Д`)

庄司

労山に入会し、さまざまな山行を通じて経験を積み重ねてきたつもりです…。

今回も、事前に、inetなどで厳冬期3千メートル峰のデータを調べて、それなりの覚悟をしていました。神戸大学山岳部の厳冬期御嶽山雪練記録(滑落事故発生)も確認し、用心していました。

目出帽(バラクラバ)も、今回はじめて購入して使いました。これは役に立ちましたが、目出帽の上にスキー帽を被ってたら、吹雪で簡単に吹き飛ばされてしまい、愕然としました。めぶかに深くかぶっており、簡単に脱げるスキー帽ではなかったのですが…。それほど強い風でした。

メガネ人間です。ちょっとした雪風でも、メガネが曇って、前が全然見えなくなり難儀します。今回は、冬山用にコンタクトレンズを用意して参加したのですが、事情があって使えず、メガネで登る事になりました。メガネを曇らせないように用心していたのですが、9合目の急な雪壁を登っている最中、吹雪で、サングラスやメガネが真っ白に凍って動けなくなり、進退に窮しました。次からは、サングラスではなく、ゴーグルを使おうと考えています。

今回の、最大の教訓は…「パーティがバラバラにならないこと」…に尽きる??。頂上付近では、長くのびきったパーティになりました。

強風でのツェルトの使用…は、昨年の、加賀の白山(笈ヶ岳)の稜線でのツェルトビバークで、実際に体験していて、頭では判っていたのに、今回の必要な場面で、もっと早い時期で使うべくアドバイスできず、申しわけなかった事です。今回、ツェルトを使えた人たちは、良い経験をされたと思います。どうか、これからは積極的にツェルトを使ってください。(作業のため、ツェルトを使えなかった人は、お疲れ様でした!!)

自分の失敗や他人の失敗をとおして、身体で覚えていくしかないのでしょうが、判っていても、カラ回りする事って多いですね、今回は、そんな登山でした。

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2006年2月御嶽山雪上トレーニングに参加して

名児耶 勉

 今回はとても学んだことの多い山行だった。雪上確保の練習が出来たことはもちろんだが、グループで雪山に登る際のトラブルの対処方法を実際に見聞きし、経験できたことが大きかった。  

 先ずは、グループが離れないように注意せねばならないということ。グループが分かれてしまい、その結果、道迷いなどの遭難に繋がった事例を何度か読んだことはあった。グループが離れると、リーダーの声がメンバーに届かなくなるという当然の結果を実際に体験した。山行前にグループは離れてはいけないことをメンバー全員が十分認識すべきだと改めて思った。

明確な指揮系統の大切さも今回、身をもって学ぶことができた。石室付近でルート取りを迷っていた際にグループが分かれてしまった。あるメンバーは右のルートを行き、あるメンバーはそのルートを追わなかった。  あるメンバーは停滞していた。それぞれ、リーダーではなかったためにそれぞれの判断で自分の次の行動を決定した形となった。大人数のパーテイーで行動する際はリーダーまたサブリーダーの指示が全員に伝わる仕組みをこれもまたメンバー全員が理解していることが必要だと思った。

 また、山行中には、メンバーの調子を意識して良く観察するべきことも実感できた。

石室付近で何人か一緒になって停滞している間、どのルートを行くべきかだけを考えて、寒さの中、体力を失いかけているメンバーがいることに気づかなかった。北口さんが到着して先ず、ツエルトをみんなに被せた時点で初めて、やるべきだったことが分かった。自分自身はいつもより厚手の下着を着用していたため保温状態が良かった。次回からは、頻繁にメンバー同士で様子をチェックし合い、異変には早めに気が付くように心がけたい。

 今回は、人数が多い分、いろいろなトラブルが発生したが、みんなで一緒に経験できたことはとても意味のあることだと思う。対処方法を一緒に考え、リーダーの指示を通してより適切な方法を学ぶことが出来た。  雑誌等の遭難事例を読んで追体験しているつもりでいたが、今回の体験を通してひとつひとつの教訓の重要性が自分達の中でより明確になったと思う。

こう書いてみると辛かっただけの山行のようにも聞こえてくるが、初日の紺碧色の空に映える穂高連峰や乗鞍岳の白い美しさ、二の池で見たガスが強風に飛ばされた時に見え隠れする岩と雪の力強さ、そしてスキー場に到着したときのみんなの笑顔はどれも良い想い出となって心の中のアルバムに収められた。

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