剣岳集中山行

日時: 8月2日ー5日

参加者:北口 杉田 高松 三谷 蔭山 今田 大石 山本(カ) 木津谷

ルート:2日 黒四ダムー内蔵助平ーハシゴ谷乗越しー真砂沢小屋幕営地

    3日 長治郎雪渓ー剣稜線ー剣頂上ー一服剣ー剣沢ー真砂沢小屋幕営地

    4日 杉田・高松・蔭山・大石 八峰Cフェース

       北口・今田・山本(カ) 仙人山周遊

    5日 真砂沢ー剣沢ー室堂

コースタイム 及びコメント

集中登山と銘打って、日頃山行を共に出来ない会員を出来る限り集め、親睦を深めようとしたが、盆前と時期が悪く9名の参加にとどまった。そのため種々のバラエティーに富んだコースを取ることが出来ず、全員行動を共にすることにした。

2日 黒部ダム 8:00ー内蔵助谷出会9:25ー内蔵助平12:20 このあたりで2名足の筋肉に痙攣を起こす 1時間休憩13:20ーハシゴ谷乗越15:45ー真砂沢小屋幕営地17:30

日頃のトレーニング不足がたたり思った以上の時間がかかった。

3日 真砂沢小屋6:30ー長治郎雪渓8:10ー熊の岩9:20ー稜線12:00ー剣頂上12:40ー一服剣16:15ー真砂沢小屋幕営地18:30

この日は雪練をして縦走する予定であったが皆の足並みがそろっていない事と、装備の点からそれは見送り縦走のみとした。

4日 八峰Cフェース隊 

  5:50  八ツ峰、登攀組、出発

  6:56  長次郎谷との出会い  昨日より斜面は氷結している面が多く登りずらい。

  7:50  小休止  ガスが更に濃くなる

  8:24  熊の岩対岸、  視界がきかず、?峰Cフェースの取り付きがわからない。

  9:30  2班に分かれて探す。

       杉田リーダーが探し当てたフェースを蔭山さんがトップで登るが2本目のボルト     

       から先のルートがはっきりせず、又この時点で雨足が強くなり 登攀は中止。

       後でルート図を確認すると、どうもBフェースを登ろうとしたようである。

 11:40  岩陰で雨宿り、 下山準備、  更に雨が強くなる。

 12:10  岩場出発、 強雨、 雷鳴響く雪渓の下降は意外と苦労する。

4日 仙人山周遊隊

  6:30出発〜7:15二股吊り橋7:30〜8:25休憩8:45〜9:30仙人池ヒュッテ10:40〜途中転落者の救助〜12:50真砂沢テント場

  起床3時。曇り。八つ峰組は5時過ぎに出発。北口さん、山本さん、今田の3人は仙人池に向け、今日はテント番の木津谷さん、三谷さんに見送られて出発。

雪渓を越え南股に沿いに進む。河原のゴロゴロ石や鎖場を歩く。近藤岩が見えたらすぐに二股吊り橋。休憩と水くみ。

二股を右に入り、仙人新道へ。あえぎながら登った。私は殆ど空身だったのに。途中北口さん、山本さんは春に登った三の窓の尾根線を確認しつつ歩く。私はと言えばよくもまぁこんなところを登ったものだと感心するばかり。仙人峠を越えると8月というのに高山植物の花がまだかなり残っており、観賞しつつ歩くと仙人池ヒュッテ。私は更にその先の仙人温泉まで行こうと着替えと石鹸も持ってきていたけど、バテてしまって断念。ヒュッテでビールを買って仙人池を眺めながら乾杯。

1時間以上ゆっくり休憩したあと真砂沢へ向けて出発。北口さん、山本さんの漫才の様な掛け合いを聞きながら下っていると、携帯電話片手のおじさんが登ってきた。二股吊り橋の先でおじさんの同行者が転落して意識がないとのこと。携帯電話が圏外なので、高いところに出ようと登ってきたそうだ。おじさんと別れてから、現場へ向かうべく北口さんが俄然スピードアップ。ついていけずにズルズルと遅れてしまった私がやっとの事で現場にたどり着くと北口さん、山本さんの必死の人工呼吸、心臓マッサージが続いていた。ぽつぽつと降り出した雨があっと言う間に土砂降り。私は離れてただ見守るばかり。北口さん、山本さんが現場に到着した時点ですでに手遅れだったとのこと。現場はまさかこんなところでと言うような場所。鎖場が終わってホッとしたのか。

現場を離れ、真砂沢へ。小屋に事故を報告のあと、テントへ。

雨と雷で八つ峰組が心配だったが彼らも無事戻ってきたので、今日こそは待ちに待った3日分のデザート(ワラビ餅、プリン、ゼリー)をまとめてご馳走になった。山で生クリームを食べたのは生まれて初めてだった。

5日 5:00 起床ー7:00 朝食ー8:10 真砂沢幕営地ー9:20 小休止ー10:36 剣沢キャンプ場 11:15 ー12:00 別山乗越ー12:30 小休止ー14:00 室堂ターミナル到着

 今回の山行で日頃経験することのほとんど無い事件に2つも遭遇した。1つはザックバラバラ事件だ。なんと新品のザックが、山行2日目でストラップが2カ所も切れ、さらに3日目には5カ所も切れる始末。応急処置だけでは間に合わなくなり、一方のストラップに加重がかかり肩に食い込む痛さをこらえて泣く泣くの下山であった。顛末はここをクリック

もう1つの経験。仙人山周遊組が遭遇。帰路二股の真砂沢よりで、登山道から5-6m下に滑落した登山者に出会う。脳挫傷でほぼ絶命。瞳孔は散大し脈拍・呼吸停止。すぐ人工呼吸・心マッサージをするも回復せず(看護と医療の経験者であったため素早い対応は出来たが)。

参加者の感想